勤行(おつとめ)について

目次

毎日のおつとめ

 一般寺院では、毎日、晨朝勤行 (朝のおつとめ)と日没勤行(夕べのおつとめ)が行われます。晨朝勤行は、「正信偈」(草譜)6首引きと「御文章」でおつとめします。

日没勤行は「正信偈」(草譜)短念仏・回向のおつとめです。「正信偈」に続いて、「浄土3部経」の繰り読みをする寺院もあります。

一般の家庭では、寺院に準じてお勤めすることがよいのですが、「讃仏偈」や「重誓偈」「十二礼」などでもよいと思います。でも一日に一回は「正信偈」をつとめしましょう。

その他に、昭和23年蓮如上人450回遠忌法要の折りに訳された、「しんじんの歌」「ちかいの歌」「らいはいの歌」「さんだんの歌」などもおつとめします。

正信偈念仏偈和讃

「正信偈」に念仏と和讃六首を併せた勤行。「正信偈」とは具には「正信念仏偈」という。『教行信証』「行巻」の末尾の偈頌(詩句)。初めに阿弥陀仏の尊号をあげて自らの帰敬の意をあらわし(帰敬偈)、次に『大経』の説示にしたがって阿弥陀仏の本願とそれを説いた釈尊の教えについて示し(依経段)、次に七高僧の論釈にしたがってそれぞれの釈功をたたえ(依釈段)、終わり真実信心を得て往生を願うべきことを述べて結んでいる。

▽正信念仏偈(草譜)


▽正信念仏偈(行譜)


▽念仏和讃六首引(弥陀成仏)


▽念仏和讃六首引(道光明朗)


▽回向

讃仏偈

『大経』上巻にある偈頌(詩句)。阿弥陀仏が因位の法蔵菩薩であったとき、師である世自在王仏の徳を讃歎し、自らの願いを述べて、その願が真実で偽りなきもんであるという証明を諸仏に求めたもの。

▽讃仏偈

重誓偈

『大経』上巻にある偈頌(詩句)。阿弥陀仏が因位の法蔵菩薩であったとき、四十八願を述べた後にその内容を偈文にして重ねて誓ったもの。冒頭に、世に超えたすぐれた願を成就し、いつまでもあらゆるものをひろく救い、すべての世界に超えすぐれた願を成就し、いつまでもあらゆるものをひろく救い、すべての世界に超えすぐれた自身の名がそのすみずみにまで聞こえるようにできないならば、誓って仏にはならないとの三つの誓いが説かれ、四十八願を端的にまとめたものとされる。
▽重誓偈

十二礼

龍樹菩薩の作と伝えられる。龍樹菩薩が自ら西方浄土へ往生することを願って、阿弥陀仏を礼拝讃歎した偈頌(詩句)。初めに阿弥陀仏の徳を讃歎し、ついで浄土の聖衆の徳を、さらに国土の徳をそれぞれ讃歎する。最後にこの法の徳を人々に伝えて、ともに往生しようと願う回向句をもって結んでいる。

▽十二礼

仏説阿弥陀経

舎衛国の祇園精舎において説かれたもので、無問自説経ともいわれる。正宗分は大きく三段に分けて見ることができる。初めの一段には、極楽浄土のうるわしい荘厳相と仏・聖衆の尊い徳が示される。次に、この浄土には自力の善根では往生できないのであって、一心に念仏することによってのみ往生ができると説かれる。終わりの一段に、東南西北、下方上方の六方の諸仏が、この念仏往生の法が真実であることを証誠し護念している旨を述べられている。

▽仏説阿弥陀経

御文章

『御文』『勧章』『宝章』などともいう。蓮如上人が門弟の要望に応えて教化のために書いた手紙であり、真宗教義の要を平易に記してある。親鸞聖人の御消息(門弟への手紙)に示唆を得たものともいわれ、どんな人にも領解されるように心を配り、文章を飾ることもなく、俗語や俗諺まで駆使している。

▽御文章(聖人一流章)

回向について

回向の経文は、江戸時代には回向伽陀として色々な経文が勤められたいました。現在では、「願以此功徳 平等施一切」(善導大師・観経玄義文)の文を基本とします。

作法については「願以此功徳」以外の句を用いる場合には「回向句」として区別されています。ただし「出棺勤行」の回向は、経文の中に「願以此功徳」があるので、他の句が用いられています。

しかし一般寺院においては「願以此功徳」以外の句も多く用いられているようです。

天親菩薩・浄土論

せそんがいっしん きみょうじんじっぽう むげこうにょらい がんしょうあんらくこく
世尊我一心 帰命尽十方 無碍光如来 願生安楽国

天親菩薩・浄土論

がんさろんせつげ がんけんみだぶつ  ふぐしょしゅじょう おうじょうあんらくこく
我作論説偈 願見弥陀仏  普供諸衆生 往生安楽国

龍樹菩薩・願往生礼讃偈

がせびそんくどくじ しゅぜんむへんにょかいすい
我説彼尊功徳事 衆善無辺如海水
しょぎゃくぜんこんしょうじょうしゃ えせしゅじょうしょうひこく
所獲善根清浄者 回施衆生生彼国

仏説無量寿経

 ごぶつほんがんりき  もんみょうよくおうじょう
 其仏本願力  聞名欲往生
かいしつとうひこく じちふたいてん
皆悉到彼国 自致不退転

仏説観無量寿経

 こうみょうへんじょう  じっぽうせかい
光明偏照 十方世界
ねんぶつしゅじょう せっしゅふしゃ
 念仏衆生  摂取不捨

本山における毎日の勤行

○ 晨朝勤行

(草譜)6種引き「御文章」

本 堂 「讃仏偈」(短念仏・回向)
御影堂 「正信偈」

○ 日没勤行

本 堂 「重誓偈」(短念仏・回向)
御影堂 「正信偈」(短念仏・回向)

毎月のおつとめ

○ 宗祖月忌(毎月15日・16日)

逮夜 「頌讃」「念仏正信偈」「乙回向句」
晨朝 「正信偈」(行譜)6種引き「御文章」
日中 読経(小経)

なお、由緒ある歴代の宗主やその寺の開基の命日、一般家庭においては先祖のご命日など、大切な日には「正信偈」の行譜を用います。

本山の毎月の行事

○ 宗祖月忌法要(毎月15・16日)

逮夜 「五会念仏作法」
晨朝 「正信偈」(行譜)六種引き「御文章」
日中 大師影供作法

○ 前々住上人(5日)、蓮如上人(14日)、覚如上人(23日)、顕如上人(27日)の各ご命日には「行譜」がつとまります。
○ 法然上人(7日)、聖徳太子(11日)のご命日には、本堂晨朝に引き続き、余間の御影の前で奉讃の早引和讃が別修されます。